せんだってはせんだってで今日は今日だ。 え？ そう云うときまってるかいと主人は相変らず芝居気のない事を云う。 シャンパンもですね。 どうれで静かだと思った。 ここにおいて夫婦雑居はお互の損だと云う事が次第に人間に分ってくる。 ついでにその隣りのも引き揚げて見てくれたまえ 寒月君は出てくれるでしょうね。 独仙君は困ったものだと云う顔付をする。 神経衰弱の国民には生きている事が死よりもはなはだしき苦痛である。 迷亭君はぬからぬ顔で、 この傾向がだんだん発達して婚姻が不道徳になる時分には芸術も完く滅亡さ。 秋の夜長に川端で犬の遠吠をきくのはちょっと芝居がかりだね。 泥がついても転がれぬものよりも幅が利く。